自殺する人の見る景色は

‪自殺する人の見る世界は、終わりの風景 

高く積み上げた思考の梯子を登り

屋上からの自由落下に身をまかせるときに その時私はたしかに色付いた素晴らしき世界を見る

美しく映えるほんとうの幸福を

重力加速度は9.8m/sをはるかに越え

私の主観は光の速さに近付いていく

加速する私が最期に漏らす感嘆

言葉の終わり

そのコトバは世界に満たされていき

残響として続いていく


6.54 私を理解する人は、私の命題を通り抜け ―― その上にたち ―― それを乗り越え、最後にそれがナンセンスであると気づく。そのようにして私の諸命題は解明を行う。(いわば、梯子を上りきった者は梯子を投げ捨てねばならない。)
私の諸命題を葬り去ること。そのとき世界を正しく見るだろう。

論理哲学論考/ウィトゲンシュタイン